英政府、日本政府の20キロ圏避難指示「妥当」

2011/3/16 23:43
 駐日英国大使館は16日、福島第1原子力発電所の事故に関し、原発から半径20キロメートル以内の住民に対する日本政府の避難指示は現状では「妥当」とする英政府の専門家コメントをホームページ上に掲載した。原子炉が爆発する「最悪のシナリオ」でも放射性物質による深刻な影響は半径30キロメートル程度にとどまり、距離の離れた東京などでの影響は「問題とはならない」としている。
 コメントは英政府のジョン・ベディントン主席科学顧問らによるもので、原子炉が爆発した場合、放射性物質は上空約500メートルまで吹き上げられ、その後、拡散すると想定。風向きや降雨など天候条件を踏まえても、半径30キロメートルを超える地域では健康被害など深刻な影響は生じないとしている。
 今回の事故は、炉心を覆う黒鉛の火災で甚大な被害を出した旧ソ連のチェルノブイリ原発事故とは違う点を強調。原子炉爆発時に想定される被害地域もチェルノブイリ事故よりも格段に狭くなるとしている。ただ、東京電力などによる懸命な作業が続くものの、原子炉爆発に至る「最悪のシナリオ」の可能性は依然として残ると指摘した。